希望が現実に!

利用者様とのかかわり方

本日は、ハートテラス平針にご入居され、もうすぐ1年が経過する方について、ご紹介しようと思います。

2022.8に脳血管疾患を患われ、左上下肢麻痺となり、嚥下障害もみられたため胃瘻を造設されました。市民病院からリハビリテーション病院に転院され、自宅に戻る事を目標に一生懸命リハビリに取り組まれましたが、自宅で日常生活を送ることは困難と判断、発症から7ヶ月後に老人保健施設に入所されました。

老健でもリハビリを実施していましたが、経口摂取については難しいと判断され、口から食べ物を摂取する機会をなくしてしまいました。

それでも、”なんとか口から食べたい!”との想いが強く、ご縁あって、2023.5.30にハートテラス平針にご入居されました。

ハートテラスには、嚥下に関するプロはいません。看護師と介護士、往診に来て下さるクリニックの先生、薬剤師さん、そしてケアマネージャーさん、理学療法士さん、訪問マッサージの方。嚥下について評価するのは、看護師しかいません。看護師といっても嚥下についての専門的な学びをした者はおらず、ご本人、ご家族様にはその状況にある事をご入居前に十分説明させて頂きました。それでも、”試せるならば試したい”との強いお気持ちに、私たちで出来る事があれば何とか応えたい、とスタッフ一丸となってお受け入れさせて頂きました。

まずは嚥下の評価のために歯科往診を依頼しました。ご入居から1週間後、歯科の先生に診ていただき、その後は2週間に一度、定期的に歯科往診にて嚥下訓練の指導や食事のすすめ方など、経口摂取に関するアドバイスを事細かく頂き、看護師間で共有、毎日統一した関わりをするため介護士とも共有、また経口摂取のために必要な物品の用意などケアマネージャーさんとも綿密に情報交換しながら、多職種一丸となって関わりました。

最初は白湯からスタートしましたが、むせもあるためとろみ剤を使用、その後プリンやゼリー、ペースト食から刻みへとUPでき、お楽しみ程度の経口摂取からお食事としてとることができる様になると、益々意欲的になり、嚥下の訓練だけでなくADLのUPのためのリハビリも積極的に取り組まれる様になりました。私たちスタッフも歯科の指導を忠実に実行し、クリニックの先生に情報提供、胃瘻からの栄養を減量する様指示を受け、少しずつですが、胃瘻からの栄養主体から経口摂取メインへと移行しはじめ、その後食形態も刻みから一口大、そして常食へと約7ヶ月を経て、すべての栄養をお食事としてお口からとることが出来る様になりました。

ご本人、ご家族皆様の”口から食べたい”との希望が現実となったのです!

そして、胃瘻を造設してから1年半。とうとう先月(2024.3)に胃瘻抜去となりました。 

現在の心境をお聞きすると「よかった!」と一言仰られました。今までの事を思い起こし、涙で声にもならない様子でしたが、「皆さんが良くしてくださり、本当にありがたいです」とのお言葉を頂きました。

最初は、”お口から、少しでもいいから食べて頂きたい”との思いで始まった私たちスタッフも、ご本人の頑張りに負けない様にと、日々カンファレンスを繰り返しながら、とにかく一生懸命に向き合ってきました。希望が現実となり、本当に心から嬉しく思います。

ゴールは、自宅に戻る事。

病気を発症されてから、ずっと思い続けておられる願いが叶う日も、決して遠くはないのではないかと思います。ハートテラスという施設を、”ステップアップするための生活の場”として選んで頂き、感謝の想いでいっぱいです。

あともう少し、施設でできるリハビリを続け、いつか念願のご自宅に戻れるようになる事をスタッフ一同願っております。

歯科の先生、クリニックの先生をはじめ、多くの方々の関わりが身を結び、こうして更なるステップアップに繋がりました。この経験は、私たちスタッフにとってもとても大きな今後の糧となります。本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します!

経口摂取に向けての経過は以下の通りです。

お話を伺うと、快く応じて下さいました♡これからも、一緒に頑張りましょうね!