先日、ハートテラス大曽根にご入居頂いている方のご家族様より連絡を頂戴しました。
やっと、お部屋に元気な頃の写真を飾り皆さんにみていただきたいと思う様になりました、と。
その方は、令和3年に脳梗塞を患われた後、ご自宅近くの岐阜にあるメディカルスイート岐阜北にご入居頂きましたが、重度の肺炎により入院され、施設に戻る目処がたたず残念ながら令和5年に施設を退所されました。それから半年程経過、ようやく退院許可がおりました。キーパーソンである娘様の暮らす名古屋の施設を探す事となり、メディカルスイートと繋がりのあるハートテラスで療養生活を送って頂く事となりました。
ハートテラスにご入居頂く際には、メディカルスイートでの暮らしについて情報を交換し、施設での暮らしに不安のない様、娘様にもご協力頂きながらお迎えしました。
ハートテラスでお過ごし頂き、もうすぐ半年が経過します。メディカルスイートで過ごされていた頃は、声かけに声を出して笑われ、お話が出来ない分一生懸命表情や声だしで反応されていましたが、その頃に比べるとだいぶおやせになり、声かけに反応も乏しくなっておられます。
娘様は、様々な感情のある中、”元気な頃の母をスタッフの皆さんにも知ってもらいたい”と昔のお写真を準備して下さいました。
そのお写真をスタッフが拝見した時の第一声は、口を揃えて「えー!!」でした。
「ガハハ!!」と思わず声が聞こえてきそうな程の笑顔、ひょうきんなお姿、一緒に働く方々の中心にいらっしゃり、そのお人柄がよくわかるお写真に驚きと感動がありました。
ハートテラスで働くスタッフは、ご病気による現在のお姿が初対面であり、今までの暮らしについては、ご家族様からの情報のみです。
このお写真を拝見し、元気な頃はどのような方であったのか想像がつく様な素敵なお写真ばかり。何かケアの仕方で行き詰まった時、どのようにケアするとよいかなど疑問をもった時は、お写真を眺めると何かヒントが頂けそうな気がします。
このお方なら、こんな風におっしゃるのではないか、こんな気持ちを持たれるのではないか、スタッフ間で今までよりもより具体的に寄り添ったケアの検討ができ、より一層身近に感じる様になったと思います。
施設にご入居頂くまでには、その方それぞれの家族背景や生活背景があります。
ご入居頂く方々に、よりよいケアを提供させて頂くためには、今までのその方の背景を知る事からはじまるのではないかと思います。少しでも多くその方の今までの暮らしを知る事こそが、私たちのケアの幅を広げ、満足頂けるサービスの提供に繋がると改めて感じます。
ご家族様からの情報とともに、こうしてお写真を拝見できると、よりお人柄が伝わり、話題も増え、信頼関係の構築にも繋がるのだと思います。
娘様からは、とても良いヒントを頂きました。娘様の想いとともにこれからもハートテラスで穏やかにお過ごし頂けます様、スタッフ一同、精一杯努めさせて頂きますね♡